
賛工芸で京七宝を手がける赤川吉洋職人
七宝焼の名工 赤川吉洋
京都府に位置している賛工芸にて京七宝を手がけ続けているのが赤川吉洋職人であり、長年作品作りに携わり続けているからこそ作品が持つ細部に至るまでの魅力を熟知しています。 職人ならではの魅力として挙げているのが鮮やかさが著しい色味や、50年間が経過しても当時と変わらない美しさを維持し続け楽しめる様子です。
こだわりの発色
特有の鮮やかさを表現するためには、色を載せる具合や焼き上げる具合などをきっちりと計算しつつ7回から8回にわたって焼いていきますが、培ってきた経験やノウハウが大切な分野であるが故に職人だからこそ実現させられています。 50年間が経過しても変わらずにあり続けるのは美しさに限らず丈夫さに関しても例に漏れず、芸術品として飾って楽しむ場合はもちろん日頃から道具として使用していても頼もしさがあります。 七宝焼を手がける工程では、世界的に見ても盛んに行われているヨーロッパにおいても裏側に釉薬を塗りつけるといった機会はそう多くないものの、赤川吉洋職人の京七宝には裏側にもしっかりと釉薬を塗りつけた後に焼き始めるという一手間を加えています。 裏側にも釉薬を塗りつける行為が取り分けて耐久性が高まってひび割れなどが生じない理由ですが、職人が手がけている名山を用いたシリーズ物の絵においては、ますます耐久性を高めるべく銅板を使用しています。
アクセサリーと美術品の特徴
壁面に吊り下げたり床面などに起き壁面に立て掛ける絵は、耐久性の重要性が高いため重量はさほど意識しなくても構わないものの、身に付けて使用するアクセサリーはできるだけ軽量にした方が良いため、素材に銀を用います。 アクセサリーは美しい印象を尚一層向上させるために透かし彫りという彫り方を行っていたり、アクセサリーを置く台に至るまで拘りを持って精巧にデザインしているので、使用時の他に保管している時の所有欲も高められます。
ユニークなオーダーメイド
また、賛工芸では多種多様なオーダメイドとメンテナンスにも対応しているのが特徴的で、これまでに依頼された事柄の中にはヘッドホンにおけるプラスチックの箇所を七宝焼で手がけてほしいといった内容もあります。 プラスチックの部分はカーブを描いているので難易度が高いですが、職人の高い技術によって完成させる事ができましたし、ひびが生じてしまった七宝焼を直してほしいという依頼も請け負い対応しています。 このように頼りにされている赤川吉洋職人は賛工芸がある京都にて誕生し、20歳から40年を超える年月にわたって手工芸特有の風合いと華麗な印象を活かした作品作りを一筋で継続中です。 今日では理事としても活躍していますが、京七宝に対する拘りは並々ならぬものなので色味が理想的ではないと感じられた場合には躊躇せずに洗い流し、最初から工程をやり直すほどです。 妥協をしない強い拘りを持っているため他にはない美しさが楽しめる作品が生まれ、購入した方の中にはアクセサリーなどの作品をガラスケースの中に大切に入れて楽しんでいる方も多いです。